広島市内から北に車で1時間30分、三次市は私の故郷の庄原市に隣接する人口5.8万人の街です。
クライアント様との待ち合わせにどこがいいかと考えていたときに、おいしいコーヒー店があるからそこで合流しましょうと教えていただいたのが、今回ご紹介するお店です。
コーヒー好きにはたまらないお店ですよ。
珈琲屋スプレモ 〜 自家焙煎のコーヒーは、欠点豆を取り除いてドリップした珠玉の一杯(広島県三次市)
ビル1階のテナントでありながら、その佇まいは郊外のカフェを思わせるような雰囲気。駐車場に車を停めてドアを開けると、その瞬間に焙煎されている豆の香りがふわっと鼻先をくすぐっていきます。
「焙りたてのよい珈琲をどうぞ」の看板に違わないお店であろうことは、この場にたった瞬間に感じることができます。
焙りたてのコーヒー豆の香りは、それだけで多幸感が極まります。
欠点豆をハンドピッキング!手間を惜しまない一杯。
お店に入るとすぐ、焙煎機とコーヒーを淹れるためのアイテムが目に飛び込みます。こちらのお店は豆の卸売もなさっているんですね。
写真手前のテーブル、デスクライトに照らされて黒いトレーに広げられているのは珈琲の生豆。このお店では、『欠点豆』と呼ばれる、コーヒーには適さない豆をこのように目視で除去したものだけを焙煎されているという手間のかけようです。
案内されたカウンターに座ると、眼前には焙煎豆がずらり。このスケールにもはや圧倒です。
そして、目の前でコーヒー豆が挽かれ、そのままドリッパーにセットされる様子を見ることができます。
マスターの在安正行さんが、オーダーに合わせてゆっくりとドリップを始められます。お湯と合わさって強烈に漂うコーヒーの香りが、これから届く一杯に否が応でも期待が高まるのです。
マンデリンを深煎りで
『こってりとして濃厚、芳醇な香り』と説明のあるマンデリン。
ハンドピッキングの欠点豆除去のおかげでしょう、雑味を感じることのない一杯はこれまで口にしてきたコーヒーの概念を覆すインパクトを受けました。
調べれば発酵豆、虫食い豆と言った欠点豆が多いと言われるマンデリン。しかしその一杯がコーヒーの概念を変えるほどの手間暇かかったものと知れば、味の深みと感動はより一層のものとなります。
マスターとおしゃべり
開店後の早い時間にお店を訪問したときには多くのお客様がいらっしゃったものの、外が土砂降りだったせいもあるでしょうか、時間が経つに連れてお客様は減っていき私たちのみねに。
純粋に一杯のコーヒーから受けた感動を伝えたくて、マスターに話しかけてみました。
カウンターの小瓶に入れられていたコーヒーの生豆、それを皿に広げてから欠点豆のことを紹介してくださいます。
カビ豆、割れ豆、貝殻豆といった、これまで知る由もなかったコーヒー豆の概念を教えていただき、その労をかけた先にある一杯のコーヒーに馳せる想いをたくさん聞かせていただきました。
おもむろに出していただいた欠点豆の資料。コーヒーマイスターの資格をお持ちのスタッフの手によって欠点豆を取り除き、透きとおったおいしさを引き出すためのコーヒー豆が焙煎されていくのです。
まとめ
マスター曰く、自家焙煎をしている珈琲店やカフェは増えたけれども、欠点豆を取り除くところまでの作業をしているところはわずかだそう。
たしかに、苦味と強いコーヒーの香りを楽しみたいときにはマンダリンをオーダーする私にとって、この一杯は格別、同じマンダリンとは思えない印象を受けたのは事実です。
お客様のためにドリップしたら、そのすべてをティスティングされているマスターの心意気を感じながら、ぜひ近くに立ち寄ったら一杯いただきたいお店だとインプットされましたよ。
マスターにお会い出来てたくさんのお話を聞かせていただいたお礼に、コーヒー豆を買って帰ることにしました。
単価マックスの豆、こちらは100gで2,000円(゚∀゚)
・・・ちゃんとドリップできるかな・・・。
お店は、三次市の市街地中心部にあります。
ここから車で5分少々のところには、広島東洋カープ 梵英心選手のご実家であるお寺もありますよ。