「しまい」は、2017年4月16日に閉店されました。
広島ラーメンの名店といえば、『陽気』や小鳥系ラーメンとして称される『すずめ』一門があります。
しかし、それらののれんよりも歴史を持つのが、今回の『しまい』。
ラーメンもベーシックなものではなく、しかしそれはそれで人気と言われる一杯をいただいてきました。
しまい 〜 広島ラーメンの最古と言われるのれんの向こうには、オリジナリティと伝統が共存している(広島市安佐南区)
安佐南区の大町から安古市方面へと向かう旧道沿いに、意識していないと通り過ぎてしまうような佇まいで『しまい』はあります。
テントにある「中華そば」にならんで「ギョーザ」もまた美味しいといわれるこちら。
きょうはどちらもいただくことにします。
平日のお昼3時前にうかがったこともあり、お客は私ひとり。
壁にかかげられた色紙や賞状の色だけでも、歴史を刻んだ年月を感じることができます。
今回注文したのは、「ギョーザ」と「肉ラーメン」。
実は「肉ラーメン」をいただきたくてやってきたのでした。
ルックスといえば、肉うどんがラーメンになったものといえばそこまで。
さあ、待ち焦がれます。
素朴だけれどインパクトのある「肉ラーメン」
ギョーザを一緒に頼んだこともあり、ラーメンの待ち時間は少し長め。
それでも厨房から聞こえるギョーザの焼ける音や、麺の湯切りの雰囲気が伝わってくるところもまた、のんびりとした店内で時代を楽しむ時間としては最高です。
さあ、いよいよやってきました。
肉ラーメンです。
肉うどんがラーメンに置き換わったもの、という説明のままにやってきました。
甘辛く炊かれた肉がふんだんに入っています。
スープと麺はオーソドックスな広島ラーメン。
そこに、牛肉のうま味と甘みが溶け出してきて、ふつうの広島ラーメンとはまた異なるテイストをつくりだしています。
餡がおいしい「ギョーザ」
そして、ギョーザがこちら。
焼きギョーザとは言え、揚げたような仕上がりになるのはよくあるスタイル。
このギョーザは、餡がおいしいのです。
佐伯区にある中華料理店『再来軒』のギョーザをイチオシする私ですが、餡はそれを思い出させるかのようなテイストでした。
肉ラーメンとギョーザ。
お値段はそこそこしましたが、昔からのルーツを守りつつもあたらしい挑戦への対価と思うと満足度十分の食事でした。
ごちそうさまでした!