スギ スギ(@sugitabe)です。です。

広島の夏、かき氷といえば「こがね食堂」と語ることのできるあなたはひろしま通です。

私もかつて、こんな記事を書きました。

2017年8月5日追記「こがね食堂」さんは、2017年はかき氷の販売をされておりません。お気をつけください。以下のツイートもあわせてご確認ください。https://twitter.com/Okada66Johnny54/status/885737887173558274広島の夏、こがね食堂。このふたつのワードでピンとくるのは、そう、かき氷。とある筋から「こがね食堂のかき氷は、この夏で食べ納めになるかも」という情報が入ってきたので、真偽を確かめるために行ってきました。そのご報告です。こがね食堂 〜 かき氷は蜜もあんこも手づくり!ふわふわ氷のタワーは必見(広島市中区)...

もとはといえば、大衆食堂の夏メニューだったそのかき氷も、2016年の夏営業で終了と知らされてからは惜別にたえないものでした。

またいつか食べることができるかもと期待していたかき氷、もう本当に食べることができなくなるかもしれません。

なぜなら、「こがね食堂」そのものが閉店するからなのです。

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こがね食堂 〜 創業50周年、そして閉店へ。広島の食通が勧めたおでんとオムライスとともに、飲食店経営を考えてみた。(広島市中区)

晩秋の夕暮れは首元を吹き抜ける風が冷たすぎて、ちょっとあたたかいところでゆっくりとしたいなあと感じていた11月1日の夕方。

きょうの食事はここと決めていた「こがね食堂」を訪問です。

こういう食堂って、ただあるだけでほっとするところがあるのですが、やはりきちんと足を運んでお食事をいただくということがそのお店に敬意を表するというものなんですよね。

実は私、かき氷を食べるためには何度も訪れていたのですが、お食事でやってきたのは今回がはじめて。

だから、何を食べたらいいのかがわからずにFacebookで尋ねてみたんですよね。

そうしたら、広島の食においては間違いない意見をくださるお二方からコメントをいただくことができて、それをいただくことにしたんです。

店内は奥に続く店構えで、入ってすぐのところにはおかずがぎっしりと並べられたケースがあります。

今でこそこういうスタイルの食堂が増えてきましたが、ビジネスモデルも輪廻するんですよね。

そしてこちら、おでん。

コンビニで見かけるような澄んだおだしではないけれども、この黒々としただしこそが昭和の食堂感をぐっと引き立てているんですよね。

お品書きはこちら。

カウンターの上にも、こうやってメニュー札が並べられています。

壁紙の色あい、カウンターの使い込み、厨房の器具類、どれもが昭和から続いてきたお店の歴史を見せつけてくれます。

本当にほっとするお店って、こういうところなのかなあ。

こがね食堂「おでん」

さて、Facebookでコメントをもらった食事をすることにします。

まずはこちら。

おでんです。

さきほどの黒々としただしに浸ったおでんの什器から、厚揚げとたまごをいただきました。

このだしにしてこの味。

思い描いていたとおりの味付に、熱燗でもちびちびとしながらつまみたい気持ちに包まれます。

残念ながらこのあとに仕事が控えていたので、アルコールは断念。

ちなみにおでんの個数は会計時に申告するスタイルです。

大衆食堂のよさって、こういうところなんだよなあ。

こがね食堂「オムライス」

そして、もうひとつオススメをいただいてたのが「オムライス」です。

実は入店してすぐ、席につくまでにオーダーしていました。

私が席についたカウンターの目の前で、お願いしたオムライスができあがっていきます。

中華鍋をあおってごはんが仕上げられていき、

その横の鉄製フライパンでたまごが焼かれていきます。

ずっと目の前で調理される様子を眺めていましたが、なるほどそういうつくりかたをしたら確かにおいしいしふんわりしたたまごを食べることができるよね、という裏技も目にしました。

その裏技・・・ここでは書かないことにしましょう。

気になる方はぜひ、お店へ。

そうやってできあがったオムライスがこちら。

お手本というか、これぞオムライス!というオムライスです。

ちょっと慌ただしかった店内で、これ一品に集中して取り掛かってつくってくださったという気持ちも含めて、うれしさであふれますよね。

食べる前からちょっとうるっとしました。

きれいに溶かれたたまごは、絶妙な焼き加減で仕上げてあります。

半熟仕上げのオムライスも悪くないけれど、これはこれで王道のスタイルですよね。

福神漬にパセリ、そして多すぎず少なすぎずの絶妙な量がかけられたトマトケチャップ。

私のオムライスを仕上げるや、次はラーメンをつくりはじめられました。

夕方6時過ぎ、店内は徐々に混み始めて私と同じようにお店の閉店を惜しむ方の姿も少なくありませんでした。

オムライスの中のごはんは、絶妙なケチャップライス。

そして思いのほか、しっかりとボリュームもありました。

さいごに:2017年11月10日(金)、「こがね食堂」最後の日。

11月10日(金)が、50年つづいた「こがね食堂」の最後の日です。

その日もきっと、きょうと同じように変わらない営業をなさるに違いないでしょうね。

この記事を書きながら、昨日食べたオムライスとおでんを思い出し、そしてメニューを思い出しながら、閉店までにかならずもう一度いくことを決意しました。

去年の夏にかき氷のことをいろいろと話してくださったお店のおばちゃんと、なにげないことばを交わしていたのですが、ああこういうのが食事と同じくらいに大切にしたい瞬間なんだよなあ、と感じたのです。

駆け込み需要でもいい、せめてあと一度は訪れてこのお店に感謝を伝えたいのです。

飲食店を永続させるのは本当に至難の業なんです。

開業して1年で閉店する飲食店は35%、10年間営業する飲食店は0.1%と言われる世界です。

それを50年も続けるということは、奇をてらわず、愚直に食に向き合って提供することでしかなり得ないと私は考えています。

流行り廃りもあれば、食に感謝をしていないお店もあるなかで、本当にありがたくてずっとあって欲しいお店というのがこういうお店なんだというのを、しっかりと実感したいものです。

私自身、飲食業を営む方との関わりが多い中で、このきもちは忘れたくないですし、これからもそうありたいと願っています。

なにはともあれ、「こがね食堂」の閉店までにもう一度行きます!

ごちそうさまでした!

スギのひとことポイント

スギ
歴史あるお店の閉店、長い間本当にありがとうございました

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