かき氷というのは、そのおいしさや見た目の清涼感だけではなく、暑い夏の日の思い出にもなりうる存在です。その思い出というのは、お店のシチュエーションも含めて感じることだってあります。
広島市中区八丁堀、市街地の喧騒からちょっとはずれたところにあるお店でいただくことのできるかき氷は、火照った体を鎮めるだけではなく、心も穏やかにさせてくれるものでした。
今回は「御菓子司 みよしの」のかき氷をご紹介します。
御菓子司 みよしの 〜 抹茶の風味ゆたかなかき氷と葛まんじゅうの組み合わせ、都会の喧騒から離れた場所でおだやかにどうぞ(広島市中区)
東急ハンズの北口から徒歩3分という場所にお店はあります。
汁なし担担麺「くにまつ」の裏手にある路地に、静かな佇まいで迎えてくれるのが「御菓子司 みよしの」です。
路地裏のお店というと、知る人ぞ知る隠れ家のような存在に感じるかもしれませんが、もともと最中をはじめとする和菓子では有名なお店です。
店内に入るとテーブルがあり、そこで甘味をいただくことができます。
かき氷もこのように6種類が用意されています。
シンプルでオーソドックスなメニューが並んでいますが、どれも和菓子店としてのこだわりが感じられます。
今回はこちら、宇治氷と葛まんじゅうが組み合わさった「宇治の里」をいただくことにします。
最中が有名なお店ですから、あんこは間違いなくおいしいでしょう。金時やぜんざいも心躍らされます。
いちごに書かれている「みよしの特製」というキャッチにも、期待を寄せてしまいます。
店の奥から氷の削られる音が聞こえてきます。まるで八丁堀にいるとは思えないような静寂の空間に身を委ねるのは、この上ないぜいたくなひとときです。
そして、かき氷が運ばれてきました。
御菓子司 みよしの「宇治の里」
こちらです。
鮮やかな抹茶の緑が映える横に、葛まんじゅうが添えられています。
削った氷に抹茶の粉を混ぜ込んで仕立てられた宇治氷は、なめらかな舌触りに仕上がっています。
【訂正(2017年11月26日 10:50)】
記事公開当初「抹茶を凍らせた氷を削った」と表記しておりましたが、お店の広報ご担当者様のご指摘により「削った氷に抹茶の粉を混ぜ込んで仕立てられた宇治氷」と表記を改めました。
お詫びして訂正いたします。
口の中でほろっと溶けて、抹茶に変わっていく瞬間の味わいが、苦味と清涼感と、ほんの少しのやわらかな甘さとが駆けめぐる感動を覚えます。
この氷は本当においしいです。
そして、ときどき葛まんじゅうを口に運んで、冷えた舌を落ち着かせます。ていねいに濾してつくられた練こしあんは、なるほどあんこのおいしいお店の一品としては十分に納得のお味です。
御菓子司 みよしの「山陽もなか」
かき氷のおいしさに満足して、もう少しこのあんこにふれていたいと感じるがあまりにおみやげに「山陽もなか」をひとつ購入しました。
このこしあんのもなか、大きさも十分でお茶請けにも喜んでいただける一品ですね。
「山陽もなか」とは別に、「みよしの最中」もあるようで、そちらはつぶあん、こしあんとご用意があります。
このねっとりと仕上げられたあんこを包んだ最中は、改めてにが〜いお抹茶と一緒にいただきたくなるような、そんなぜいたくな最中でした。
さいごに:かき氷とともに最中をお持ち帰りにどうぞ
かき氷でひんやりと涼んだあとは、親しい方へのおみやげに最中を買って帰ってあげてくださいね。ていねいに仕上げられたあんこは、本当にぜいたくの極みといえるお味でした。
かき氷の他のメニューも気になるものがおおいので、またお伺いしてみることにしましょう。
ごちそうさまでした!