時間は有限です。
それは仕事においても、己の人生においても同じスピードで流れていきます。

その価値を高めるために、どのように行動をしていけばいいのか。

トリンプという大企業でそのための仕組みを導入し、19年連続の増収増益へと導いた吉越浩一郎さんが手がけた仕事効率化についての1冊です。

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『デッドライン仕事術』吉越浩一郎 著

この『デッドライン仕事術』で求められることは次のふたつ。

・毎日、「終業の時刻」を決めてから仕事にかかる
・かかる仕事には「日付」で締切を設ける

これは、そのタイムマネジメントをおこなう本人にとっても意味がある一方で、その指示を出して行動を管理する上司の力量も大きく問われるやりかたです。

つまり、単にデッドラインを決めるだけの仕事のやり方では仕組みは陳腐化し、かえって非生産的な活動になります。

それを避けるために重要な事は『遅々として進まないことが悪影響である』ことを認識し、とにかく行動につなげていく意識が求められます。

『デッドライン仕事術』において、設定されるデッドラインは原則翌日。翌日までに課題を完璧にこなせるかどうか、そのためのスキルを十分に備えた人間かどうかというのも要素としては重要なことですが、何より大切なのは『拙速(せっそく)は巧遅(こうち)に勝る』ことを繰り返し積み上げていき、スピード感をもって仕事に臨むことで好業績をもたらすことでしょう。

スキルが伴わない場合も、この意識下での活動による量稽古で鍛えられていくこともまた、企業が受け止めるべきスタンスになります。

『デッドライン仕事術』を導入する場合は、部下の力量よりもそれをマネジメントする上司あるいは経営者の並々ならぬスキル、人望が求められるでしょう。

結果として、ワークライフバランスが整ってくる生き方につながって、人生の質も高まることも期待できます。