本書で紹介する「行動探求」とは、
自己や組織の成長の過程において
行動の幅広い効果をもとめつつ、
その瞬間、瞬間の判断の是非を繰り返して
果たしてそれが未来に続くことなのかと
探求を繰り返していくことと定義されます。
この「行動」と「探求」を
同時におこなうことを習慣化すれば
個人もチームも組織も、そして大型機関も
もっと自己変容ができるようになり、
創造的で、自覚的な変容型行動論理を
持ちうることができるようになるとしています。
成長のタイミングに気づいているか
個人はいつでも学習することは可能だが、
学習を要することを知り得るかどうかで
そこからの成長が望めるかどうか、
または時として
無知の知から脱却できないことでの
成長の足踏みに歯止めをかける意識づけは
なかなか個人の意識では難しいもの。
また、組織が個々の力の集合体として
成長をしていくときに
概してどういうポジションで
チーム運営がなされているか
客観視することもまた
正しい舵取りのためには
必要な意識になってきます。
7つの行動論理
その中で、7つの行動論理として
段階的に説明されるパターンを知ることで、
自分が今、どの位置で行動を意識しているのかが
明確になれば、
自分の置かれているポジションの大小に関わらず
この「行動探求」の習慣化が
「変容型」「アルケミスト型」の行動論理を
導いてくれることになります。
その行動論理の7パターンは、次のとおり。
「自己」と「利益」の点と点に
少しずつ要素が増えていき、
立体化していくことでの行動論理に
共存共栄の意識が芽生えてくると
「アルケミスト型」の行動論理へと
昇華していきます。
機会獲得型(目先の利益に反応して行動する)
外交官型(予定調和型の交渉をし、無難に進む)
専門家型(専門的な知識を多用して、自己評価を高める)
達成者型(自己設定したゴールに向かって、交渉を重ねる)
再定義型(相手の立場を理解し、枠組みの再編からゴールを創生する)
変容者型(再定義型の立場から、自分自身の行動を再設定する)
アルケミスト型(組織、事象、能力を立体的に組み合わせた変革をもたらす)
めまぐるしく変容する価値観と
需要供給バランスへの対応力が
自己成長と組織力向上へとつながると信じて
「変容者型」「アルケミスト型」への
成長を目指したいものです。