今回は、コンサルタントと名乗る人には必携の1冊です。手順よりもマインド、その点をしっかり見つめてみましょう。
1.本の紹介
『コンサルタント』という仕事が市民権を得て久しくなってきました。
相手の事業や経営にアドバイスをするという、なんだか気軽そうに感じられる仕事のような捉えられ方もされますが、本質はもっと深くて泥臭くて人間らしさのあふれるものです。
2.本の要約、5つのポイント
1)世の中総コンサルタント
外資系から日本型経営コンサル、ITや教育といった分野に加えてそれらを個別に行う個人コンサルまで。
石を投げればコンサルに当たると揶揄されるほどのコンサルタントがあふれるこの時代に、コンサルタントのお仕事とはどういう取組姿勢が必要で、さらには実態はどうなのかということがこの本の総括になります。
2)本当のコンサルタントとは
コンサルタントの形は、基本的にはどういうところに属しているかで扱われ方が異なってくるものです。
本当のコンサルタントがどういうものかは、どこに属しているかということではなく、クライアントに対して真剣に向き合っているかどうかで決まります。
3)徹底的に勉強好きであれ
知識だけではクライアントは満足しませんし、経験だけでは時代に取り残されます。
どちらも全力で、勉強し続けることでそのアウトプットによる成果そのものが、クライアントの仕事を推進していくもっとも大切な要素になります。
4)仕事に命をかけているか
クライアントとなる経営者は会社を存続させようと必死です。
前向きな相談ばかりではなく辛辣で、ストレスに感じるようなものも受けることはあるでしょう。
しかし、そうやってまで自分の会社を永続させようと躍起になる経営者に対して、コンサルタントとして命をかけることができるか。
この気持ちの持ちようで仕事のあり方を大きく変えることになります。
5)仕事のスイッチはいつでもONに
休日だからといって完全に脳までもを機能停止にしていては、情報を集めることも緊急の案件にとっさに対応することも叶わなくなります。
休みの日はしっかり休むにしても、仕事モードのスイッチをいつでもONにしておくことで情報収集につながったり、新たな発見があります。
コンサルタントとしての日頃の足腰を鍛えるには大切なことです。
3.本から学ぶ、3つのキーワード
1)「ゴールドカラー」
ブルーカラーでもホワイトカラーでもない、知的生産性と自発的なマネジメント力で
ビジネスを推進していく層をこう呼びます。
2)「一生付き合いたいと思える経営者3人と出会う」
このことを実践できるコンサルタントは、その仕事におもしろみを感じることができるだろう。
クライアントのなかには、人生の先輩とも言える方が少なくない。
コンサルタントとクライアントの関係であっても、人生の先輩から学ぶことは多くあり、そのことに敬意を持って接することが自分の仕事を面白くして、さらにはクライアントから喜んでもらえるコンサルタントとして認められます。
3)「努力したものしか報われない」
どんな仕事でもそうだが、その仕事のそれぞれのタームにおいてやるべきこと、とりくむべきことにきちんと結果を出していくことで次のステップが見えてきます。
3年目までは仕事脳の醸成、10年目となれば行動で結果を、20年目には自分の成長から後進の成長へ。
この努力はなにもコンサルタントだけではなく、どんなビジネスパーソンにも求められる資質です。
4.本から実践、ひとつの行動
『相手を思って、真剣に向き合う』
たとえコンサルタントではないにしても、ビジネスを推進させていくには相手のことを思いながらその相手の成果を共に喜べるような存在であることが重要でしょう。
やっつけであったり、中途半端な関係性だとお互いに成果を喜ぶこともなければ希薄な付き合いにしかなりません。
相手を慮る気持ちが相手の成功を喜ぶ原動力、コンサルタントだけではなく、ビジネスパーソン全般にはそれが必要なのです。
5.ご紹介した本の情報
6.スギコラム(読後感想)
私自身、ブログの講師として招へいしていただき、教鞭をとることがあります。
つねに意識するのは、その場にいるメンバーと私がブログというツールで人生がゆたかになるように努力し続けるということ。
講師の私だけが張り切っても結果は出てこないし、メンバーに不協和音が生じてもやはりうまくいかない。
そこには講師、コンサルタントとしてのマインドがどこに向いているのがいいのかということを改めて感じた1冊でした。