「木鶏製麺所」といえば、広島で馬骨ラーメンをいただくことのできるお店として知られています。
すっきりと繊細なスープとよく絡む麺のバランスが好きで、ときおり思い出しては無性に食べたくなる一杯です。
その日もちょっと遅めに仕事を終えて帰路についた矢先、いてもたってもいられなくなって進路を国道183号線から安川通りへと向かったのです。
木鶏製麺所 〜 馬骨のスープが熊本地震の影響で牛骨に変わるも、繊細で上品なラーメン(広島市安佐南区)
2016年7月のある日曜日。
ふだんは深夜2時までの営業であることは知っているのだけれども、日曜の営業時間が判然としなかったので、電話確認をしてみる。
どうやら深夜0時までとのことで、なんとか間に合うと踏んで現地へ向かいます。
交通量がそれなりにある割にはそれほど明るい通りではないので、気をつけていないと通過してしまいそう。
「目印は道路向かいのビリー・ザ・キッド」と、カラオケ店のイメージをつねにもっています。
それはさておき、現着したのが閉店30分前。
店内はいつものように店長がひとりで切り盛りしている様子で、客席にはそれまでの繁盛の様子がうかがえます。
さて、とメニューに目をやる前に1枚の張り紙に気づきました。
なんと、熊本地震の影響が木鶏製麺所さんのラーメンにまで及んでいたとは。
だから、メニューから「馬肉ラーメン」が消えているというわけだ。
それにしても、先の張り紙を思い出すと、
ただ骨だけを替えたのでは無く、麺・香油等の手抜きは一切ありません。
と表記される店主の人柄がまさしくラーメンに反映されているなあ、といつも思うのです。
となると、牛骨を使っているラーメンにも期待が高まります。
「ラーメン」
フリーサービスになっている「からし広島菜漬」を取り分けて席で待ちます。
そして、iPhoneを取り出してメモをしていると、ラーメンがやってきました。
木鶏製麺所さんの馬骨スープのイメージは、牛骨スープに近くてすっきりと繊細なスープだという記憶が残っています。
スープに浮いている油に。雑みやにごりが少なく、スープとの相性の良さをこの時点で期待してしまいます。
トッピングの肉と細メンマもこのお店のラーメンらしいこだわりですよね。
そして、いただきます。
正直、馬骨ラーメンのスープを明確に記憶していないものの、すっきりとしながらもしょうゆと油のコクで食べることのできる繊細なラーメンは健在でした。
麺も自家製麺の強みを活かして、スープとの相性もよく、私個人の好みにもぴったりです。
コンディメントのこだわりも含めて、味を変えながら楽しむラーメンをより深いレベルで楽しませてくれる一杯は、馬骨も牛骨も同じでした。
本当に店主の人となりがラーメンにあらわれていますね。
ごちそうさまでした!!