世の中の8割のビジネスパーソンは組織に組み込まれていて、残りの2割のもとで活動している。
よくいう「ニハチの法則」だとか「パレートの法則」になぞらえると、こういう解釈ができるのでしょうか。
人生の価値観は、人それぞれです。
何を思い、何に抗い、どうすれば自分の人生を最大限に楽しむことができるのか。
本書のタイトルである「サラリーマン」というのは、冒頭に書いた8割側の人達に向けられています。
元はサラリーマンで、現在はプロフェッショナル・ブロガーとして独立した著者による人生訓にあふれた「これからの時代の指南書」がこの本です。
『サラリーマンだけが知らない好きなことだけして食っていくための29の方法』立花岳志
子どもの頃に与えられた義務教育の環境で、私たちは集団で行動し、チャイムで管理される規律を身につけました。
当然、ひとりでは何もできない人間ですから、集団で考えて行動することでより価値ある判断を求められるシーンに多く出会います。
しかし、義務教育で刷り込まれた「既定路線の上にある人生」が果たして本当の自分らしさを表現する生き方でしょうか。
誰かの仕組みの上で動き、その路線を踏襲しながら生きていく。
自分の主義主張が大きく活かされるシーンに出会うこともなく、社畜として家族、会社のために人生を賭していく。
気づいた時には後進に道を譲り、自分の手元に残ったわずかなスキルと貯蓄を支えに、厳しい現実となる「セカンドライフ」を過ごすことになります。
さあ、あなたのライフスタイル、ワークスタイルはどうでしょうか。
自分の強みの棚卸しをする
「あー、そんな人生マジやってらんね!!」ってなったとき、こんなコピーを見かけたとしましょうか。
「好きなことで、生きていく」
甘美な響き、ノルマや人間関係のストレスがない環境、自分のやりたいことで生きていける幸せ。
どこをどう切り取っても社畜として労役を提供するだけのサラリーマンには、羨望の眼差しで迎えられる言葉でしょう。
しかし、「食っていく」ということは「お金を稼ぐ」ということ。
なにも好きなことをしているだけで、チャリンチャリンとお金が増えていくということはほぼありえません。
しかし、無いとはいわない。
そこでこの本です。
働き方、生き方のひとつとして、「プロフェッショナル・ブロガー」としての人生を選択した立花岳志さんのモデルケースとして触れてみてください。
40歳を超えて、独立をしてブロガーとして生きていく覚悟を決めた人の価値観の置き場所がつぶさに書かれています。
「他人に支配されない」
「好きなことをおもいっきりやる」
そして
「ワークスタイルに自由を与える」
この3つのテーマを、サラリーマンが触れたときにどう感じるか。
そこが本当に「好きなことをして生きていけるか」の分水嶺であり、踏み絵になってきます。
食っていくということは、お金を稼ぐということ。
お金を稼ぐということは、誰かのお役に立つということ。
そのためのマインドをどこにおくか、それをしるうえでも生き方の勉強としてはとても参考になります。
なぜか。
自分の強みが何であるのか、それを棚卸しすることの重要性に気づけるからです。
その強みを情報発信することで、あたらしいコミュニティ、あたらしい情報、そしてあたらしい人生を手にした人が実際にいるからです。
「二度目の人生はない」
「No Second Life」とは、著者である立花岳志さんのブログタイトルです。
「二度目の人生はない」という覚悟の現れです。
一度きりの人生を、その他大勢とともにありきたりの常識におぼれて生きていくのか。
それとも、変人と揶揄されようとも自分の信念を貫くか。
この本の中には、多読家でもある著者らしく、たくさんの名言が含まれています。
自分を鼓舞するための言葉にあふれています。
その言葉とともに、もう一度自分の人生を輝かせてみませんか。
覚悟を決めて、自分自身の人生をデザインするのは、あなた自身なのです。
動画書評『よむタメ!@スギ』はこちら!
著者の立花さんともご一緒しました!