どんな場面でも「リーダー」という存在が組織やチームを牽引していくものです。
そのリーダーと呼ばれる人は、自分がもつ才能を発揮できる場所で活動し続けることで、おのずと最高のリーダーとして称されるようになり、結果としてどこでも重宝されるものです。
では、そういうリーダーはいったい何をしているのか。
それについてまとめられた本がこちらになります。
『ストレングス・リーダーシップ』トム・ラス、バリー・コンチー
本書の冒頭で、最も有能なリーダーが持つ資質として3つの事実が挙げられています。
常に強みに投資している
リーダーとして抱える部下が、どのような強みを持っているのかということを知ると知らないとでは、そのモチベーションにつながる確率には大きなギャップがあるといいます。
強みを知らないままでいると、部下のモチベーションは9%。
逆に、部下の強みを知って、そこに投資をすると部下が仕事に熱意を抱く確立が73%に飛躍するといいます。
リーダーは己のすべきこととして、部下の強みが何であって、それを引き延ばすための最善策を提示することであるといえます。
周囲に適切な人材を配置し、チームの力を最大限に引き出す
最高のリーダーと言っても、一個人としては万能ではないのです。
そのために理解することとして、実績を上げるチームがもつ特性として4つの領域におけるリーダーシップがあるとされています。
前述の部下の強みを知ることと、ここに記した4つの領域における配置転換こそがチーム力アップの即効性をもたらします。
フォロワーたちの欲求を知っている
フォロワー、つまりリーダーに慕ってついていこうとする人たちはリーダーに求めるものについて4つの基本的欲求があるとされています。
それであれば、リーダーはその欲求を満たす行動を取ることでより強固なチームを形成することができ、結果として最高のリーダーとして称されることにつながっていきます。
最高のリーダーを真似るのではなく、自分らしさのあるリーダーになる
自らを最高のリーダーとするために、メンターや師とする人があったとしても、それを真似たところで完全なものとしては実らないこともあります。
なぜなら、思考や行動、環境や記憶といったありとあらゆる価値観のズレから生じる個性があるからこそ、そのひとなりのものが生まれてくるのであって、それを無視したところで自分らしさの失われたリーダーは部下からの信用も十分には得られないでしょう。
そこで大切なのは、リーダーとしての自分の強みを知る、ということ。
それが結果として、本書のタイトルにもある『ストレングス・リーダーシップ』につながるというわけです。
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