ものづくりのトップマネジメントが凝縮

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1.本の紹介

日本のモノづくりは現在において、諸外国の後塵を拝するところが少なくありません。

グローバルで活躍する日本企業もあるなかで、特にかつては「モノづくり大国ニッポン」と呼ばれた日本が、何を理由にその位置に甘んじる結果となってしまったのでしょうか。

2.本の要約、3つのポイント

1)日本経済を牽引してきた製造業の衰退

日本が誇ってきたモノづくりは、高度経済成長時代の象徴です。

これから先、当時の成長とまではいかないものの、安定した成長をするためには日本の製造業はどうすればいいのでしょうか。

たとえば家電、とりわけテレビの凋落はなぜ起こったのでしょう。ここには大きく2つの理由があり、ひとつは「マーケティング力の差」、すなわちユーザー目線に立った、ユーザーが本当に視聴したい番組をその国の文化にまで理解を及ぼすことで勝ち取ったものです。

かたや日本はそこで、画質などの微妙な優位性を競い合うだけで、ユーザー目線ではなかったといえます。

もうひとつは「サプライチェーンでの成功」があります。旧来型の販売部門と製造部門の駆け引きから管理される生産体制とは違い、リアルタイムの売筋動向を把握して、そこでサプライチェーン内での生産体制を高次元で実現させたことで在庫水準を抑えた企業が優位に立つのです。

2)日本企業に共通する欠点と今後

いいものをつくれば売れるという考えに傾倒しすぎるがあまりに、諸外国が先進的に進めてきた技術に遅れを取り、優位業種を手放すことが増えてきました。

それは以下の理由によるところが多くあります。

・戦略が立てられない
・グローバルな市場を見ていない
・技術力が一番の差別化要素だと思っている
・現場の強さがオペレーションの無誤謬性となっている
・コンプライアンス意識の低さ
・意思決定のスピードの遅さ

これらは戦略的思考をせず、内向きな性格で独創性のないなどといった日本人の国民性によるところも大きく、これらを放置することの結果として「日本製」という看板の崩壊が始まろうとしています。

3)今後の日本製造業は本書でどう導かれるか

世界に遅れを取ってしまった日本の製造業に足りていないものは、理念と戦略、マーケティングを反映した自社技術の研鑽、効率的なオペレーションの構築、社外を見て社内の管理を徹底する、そしてスピード感を持った意思決定をすることにあります。

要するに、これらをコミットするということは、ただひたすらいい品質だからつくれば売れると過信して来た旧来の日本のモノづくりとは決別した、経営理念から始まる事業の再構築を必要とすることにあります。

 

3.本から学ぶ、3つのキーワード

1)「企業ドメイン」

企業にとって経営理念、自社資源、市場動向などを総合的に判断して、どう資源配分をするかを決めること。

これを決めるためには「マーケット軸」「ニーズ軸」「シーズ軸」の3つの次元から考えて決定します。

2)「サプライチェーン・マネジメント」

サプライチェーンとは、商品供給の一連の連鎖を示すもので、これを設計してシステム稼働を管理することをサプライチェーン・マネジメントと呼びます。

この連鎖の中には、製造メーカーの本社、工場、倉庫だけではなく、サプライヤーの工場、倉庫、さらには流通業者の配送、小売店の店舗まで広がる流れを管理していきます。

顧客が起点となり、顧客が終点となります。

3)「トップマネジメント」

経営組織の一番上にたって君臨することが、トップマネジメントとなります。

企業の頂点に立っている人で、企業の維持発展についての最終的な責任を負っており、リーダーシップ、高いモラル、カリスマ性、そして健康が要求されます。

 

4.本から実践、ひとつの行動

『サプライチェーン・マネジメントの構築』

手元にあるビジネスのサプライチェーン・マネジメントを「顧客に始まり、顧客に終わる」図式で書き上げてみましょう。

 

5.ご紹介した本の情報

6.スギコラム(読後感想)

「サプライチェーン・マネジメント」について再勉強を必要としていたために、この本を手に取りました。

かつての日本経済が急成長した時代を良くも悪くも引きずる点を戒め、今の時代に合わせた成長曲線を描くために必要なポイントは「品質を過信する」ことではなく「顧客ニーズにあったモノづくりをスピード感もって対応すること」でしかないんですよね。

深掘りすれば日本人の国民性によるところも大きいので、いかんともしがたいポイントに直結はしますが、よりよいものを創り続けて、企業発展と永続を目指すための意思決定をすることは、なにも企業だけではなくて個人の活動、ひいては家庭といったコミュニティにもあるような気がします。

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