ムダに怒ってしまうと、時間とエネルギーがもったいない。

怒るべきときに怒れないのでは、人生がもったいない。

さて、これはどういうことでしょうか。

この本は、「アンガー・マネジメント」という、心理トレーニングについてまとめられたものです。

著者の安藤俊介さんは、日本でのアンガーマネジメントにおける第一人者でいらっしゃいます。

私自身、概念としては少し前から知っていたもののあまり具体的に知ろうとは思っていなかったのですが、最近、自分の思い通りに行かないと思うことがたて続けに起こっていたので、その心情をコントロールするために学んでみようと著者の新刊を手にしてみました。

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『怒りに負ける人 怒りを生かす人』安藤俊介

大枠の概念で言うと、次の3つで集約されます。

・怒りのエネルギーをプラスに変える
・ムダに怒ると時間とエネルギーがもったいない
・怒るべきときに怒らないのは、人生がもったいない

ただ、単にこの3つで語られるとは言うアンガーマネジメントの概念は、なぜそれが必要とされるようになったのか、そのことを知るとより深みが出てきます。

簡単に言うと「世の中が便利になりすぎたから」なんですよね。

便利になりすぎると、ストレスは減ります。

もともとストレスに感じていたことがストレスではなくなってくると、今までなんとも思っていなかったことを甘受できなくなってきます。

特にそれが人間関係に現れてくるのが端的でお互いの「こうあるべき」という「コア・ビリーフ」のズレがいざこざやトラブルに直結してしまうんですよね。

そこに、人間としての余裕が失われてしまう。

これを回避するために「アンガーマネジメント」が重宝されるというわけです。

怒りを生かして大きな人間になり、そして人生の質を高めていきたいものです。