私はよく「行動につながらない読書は、時間とお金のムダづかいだ」とお話します。
ビジネス書や実用書といったものは、再現性を求めて即行動に移してみることが大切です。
小説やエッセイも、読後に著者の思考に寄り添ってみるようにすることで、イマジネーションを膨らますことも行動だといえます。
気になったフレーズを書き出すというのもいいでしょうね。
つまり、読みっぱなしで終わらせるのはもったいない、ということ。
そのための行動する時間を生み出す本の読み方を学んでみましょう。
『行動する時間を生み、最速で結果を出す 速読思考』角田和将
「速読思考」とは
ネットニュース、テレビ、新聞、SNS、街頭の新しい情報・・・。
あふれる情報におぼれるがごとく関わっていると、インプットばかりが増えてしまって決断→行動のプロセスが遅くなってしまいます。
このインプットにかかる時間を短くすると、それだけ決断→行動に使える時間が担保できるようになる。
こうすることで時間の質と量が劇的に変わって人生が好転するというのが「速読思考」の根源になります。
そのために本書では、速読法のひとつを紹介しています。
速読に向き合って、行動に変える
世の中にはさまざまな速読メソッドがあふれています。
速読の成果はなかなか目に見えて実感ができにくいものもあり、自分自身の主観がすべといっても過言ではない部分もあります。
構造的な本の読み方を身につけて、物理的に本を短時間で読めるようになると、例えば同じ本を繰り返し読めるようになります。
ここで大切なのは、読んだことを行動に移して体験に変えていくこと。
1冊の本を1ヶ月書けて読んでいた人が、同じ本を1ヶ月の間に何度も読み返すことができて、その中から自分にあった知識を行動に変えるという体験ができると、本のレバレッジが急激に上昇します。
このサイクルを高速で回転させることが「速読思考」です。
右脳活性も重要な要素
多くの速読メソッドで言われることに、速読は「右脳活性につながる」というものがあります。
書いてあることを忠実に読んでいくというのは、構造的な働きをする「左脳」に依存した状態といえます。
1行ずつ目で追いながら読む読み方はスピードも遅く、理解が伴わない読み方になりやすいとし、そこでこれまでの本の読み方の解釈を変えていくことでスピードアップと本からの情報収集手段を変えていくと右脳が活性化していきます。
だからだいたいの速読メソッドでは、右脳と左脳の違いにアプローチして、肯定感を高めて読書をしていこうとも言うのです。
そもそも『左脳』は「知る・知識を得る、理解を求める、ネガティブ」という働きをし、『右脳』は「経験、瞬時にわかる、ポジティブ」という働きに分かれています。
こういった『右脳』が活性すると、ポジティブ思考に移行していくことも含めて行動に移すことが容易となって、結果の出やすい体質に改善していくということにもなるでしょう。
さあ、本を読もう
読書は人生のどの場面においても可能な、いちばん手軽な学習法です。
単に本を読むという意識から、読んだ本をどれだけ知識に変えてそれを行動に移すことで経験に変えていくか。
このアクションができる人間が人生の成功と言われるポジションをつかむことに迷いはないでしょう。
遅くはありません、さあ本を読みましょう。