書評

[読書書評]『書斎の鍵 父が遺した「人生の奇跡」』喜多川泰

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書斎のすすめ

1.本の紹介

今回は小説です。

突然の父親の死をきっかけに、遺言状に書かれていた「しかるべき人」探しがはじまります。
その「しかるべき人」は、父親に「書斎の鍵」を渡された人物。
父親の書斎には、いったい何があるというのでしょうか。

2.本の要約、5つのポイント

1)舞台は2055年

この小説の舞台は、2055年の日本です。

テクノロジーが進化し、ウェアラブルデバイスや交通網も進化している時代。

その時代になって語られる古き良き時代、つまりは2017年を生きている我々のこれまでや今の日々を回顧するなかで、変わらないものと変わっていくものとの価値の違いが明確にみえてきます。

技術が進歩し、人々の暮らしが楽に快適になるなかで、しかし人そのものの成長に必要なことは変わりそうもなさそうです。

2)しかるべき人探し

父親が遺言にまでしたためた書斎の鍵を渡したしかるべき人。

作品の終盤でその人物から多くの事実を聞かされます。

それは、父親が息子に伝えたかった真実。

しかし息子はそのことを頑なに拒み続けていました。

人生が変わるきっかけになったかもしれないそれを、息子はこのことを機に始める決心をします。

3)本を読むということ

それは「読書」。

父親の書斎は「心のシャワールーム」と表現されるにふさわしいほどの、父親の知恵のすべてを集めたかのような本がずらりと並んでいました。
父親の遺物は時代遅れの書斎と数多くの本でしたが、そこで悟るのです。

息子に渡したかったものは、書斎でも本でもなく『本を読む「習慣」』だということを。

4)習慣は才能にまさる

「人生で手に入るものは、才能で決まっているわけじゃない。」

このフレーズが何度となく作品中に登場します。

いわゆる成功者と呼ばれる人が何人も登場し、その人たちもまた自らの才能があったとは口にしません。

しかしそのきっかけをくれた人は、亡くなった主人公の父親だったと誰もが言います。

本を読んで自らが豊かになって、結果として他の人の人生をも豊かにしていった父親の貢献は、父親の死後に息子はその真意を知るところになります。

5)自分が幸せになることで救える人生

この作品の中には、『書斎のすすめ』という入れ子の短編小説が含まれます。

読書という習慣が人を変えるということ、書斎という空間が自分と向き合う場所になるということ。

読書、本を通じて多くの人と出会えることも含めて、もっと生きていこうと力強く決心することが述べられています。

これはすなわち、本から得た知識で誰かを幸せにしていきたいと考えるようになることにもつながっていきます。

そこには恩返し、恩送りの願いも含まれています。

3.本から実践、ひとつの行動

『自分の書斎をイメージする』

あなたの書斎は、あなたと誰を幸せにする「心のシャワールーム」ですか?

4.ご紹介した本の情報

5.スギコラム(読後感想)

なんでこの本、もっと早く読まなかったんだろう。

発売当時に新刊案内で目にしていたものの、なぜか読むこともなく、ましてや買うこともしていなかったこの本にふたたび出会うきっかけとなったのは、風景印のことを教えてくださった方のご案内でした。

毎日1冊の本をこうやって紹介して、本のエッセンスを少しずつでも吸収しているのは、私自身がもっと自由な生き方を手にしたいと願うための習慣づくりだと思いこんでいるからです。

そして、私が本を読むことで誰かの役に立つのならと、最近では「他人のための読書」というマインドさえあります。

そのことを、この小説は的確に貫いてきました。

【人生で手に入るものは、才能で決まっているわけじゃない。】

そうつまり、才能ではなくて習慣なんですよね。

そんななかで、ふっとこんなことばが降りてきました。

「読書屋」

人生のベクトルがひとつ、決まったような気がします。

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