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書評

[読書書評]『夫のちんぽが入らない』こだま

投稿日:2017年2月26日 更新日:

結婚という名の怪我

1.本の紹介

人知れず生きる人たちの普通の暮らしは、もしかすると自分にとっての普通の暮らしとはずいぶんとかけ離れたそれであるのかもしれない。

そのきっかけが、夫とセックスできないということを発端とするにしても。

衝撃のタイトルの私小説、本質は現代の闇に踏み込んでいきます。

2.本の要約、3つのポイント

1)ちんぽが入らない男性と結婚する

大学に入学してひとり暮らしをはじめたその日、アパートの部屋にやってきた隣人の男性が生涯の伴侶となっていくという出会いのきっかけを手にします。

程なく付き合い始めて性交に及ぶもも、彼のちんぽが入らないという事態に直面。その苦労であり悩みを抱えながらも、真摯に付き合い続けたふたりは結婚して教師として仕事をし始めます。

2)学級崩壊、そして心のスキマ

赴任したクラスは一見なにごともないように見えていたものの、次第に子どもたちが暴れて手がつけられなくなっていきます。

子どもたちが何を抱えてそんなクラスにしてしまったのか、その原因がどこにあるのかを見つけながらも、若さゆえに対応しきれずに心を病んでいきます。

そしてそこに生まれる心のスキマを、見ず知らずの男性との関係を繰り返して埋めていく。

戻れないほどに堕落していって、精神状態も極限になり、教職を離れる決意をします。

3)母と娘の関係

夫のちんぽが入らず、子どもを授かることができず、教職を続けることができず、そのことに対して複雑な気持ちと関係を続けていく実母と娘との関係。夫の両親に対して、子どもが授かれないことを詫びるというのは、娘にしてみれば屈辱でもあり、人生の決別でもあり、しかしそこから感じる母への愛情と感謝も感じていきます。

 

3.本から学ぶ、3つのキーワード

1)「好きな人と一緒にいたいからです」

たとえ好きな人でちんぽが入らない相手であっても、ずっと一緒にいたいと感じたときにこの言葉が無意識にふっとでてくるのです。

2)「ごはんがかわいそう」

夫婦間の生活がすれちがっていき、用意した食事も手にできないほどに疲弊していく夫のことを、残飯として捨てられていく食事から痛切に感じます。

3)「ミユキ」

学級崩壊の引き金となる存在。しかし、直接の担任としての関わりから離れたあとも要所要所で彼女の存在は自分の人生を重ね合わせながら、気持ちの均衡を保とうとしています。

 

4.本から実践、ひとつの行動

『パートナーと話をしよう』

話さないと気持ちは伝わらない、話さないと不安になる。

まずは何気ない会話をしてみましょうか。

 

5.ご紹介した本の情報

6.スギコラム(読後感想)

自分たちの普通は、誰かにとっては普通ではないんですよね。

夫婦であるならば、当たり前のようにセックスをするものだというのも思い込みのひとつです。

セックスレスはともかく、そこに至ることさえままならずにいても、夫婦でいるという選択をする人がいるんだという解釈は、まずもって深くうならされました。

この本の帯に、松尾スズキさんがこんなふうに書かれています。

「これは"結婚"という名の怪我をした、血まみれ夫婦の20年史である。』

当然、結婚はすべてにおいてしあわせのかたちのひとつではないことは誰もが理解に及ぶところですが、まさに血まみれになりながらも相手と添い遂げるという愛の形は、ときに自分が勝手に思い込んでいる普通というあたりまえを相手に押し付けて、知らずに怪我をさせていないかというのも振り返ってみるのです。

この本、さらっと読めてがっつり考えさせられます。

どんなにエロい本なんだろうと期待して読むと、早々にうちのめされますよ。

オススメです。

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