働き方

[SBT]いい人材を待ち続けるまえに、身近な社員に向けて欠かしてはいけない行動とは。

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これまで多くの経営者や管理職と話をし、働きかたとライフワークについて感じたことをつづる「スギ式ビジネス理論(SBT)」

今回は、こんなお話です。

「どこも求人難だとは言うけれど、来てくれる人に求めるものもそれなりにはあるからねえ」

製造業を営む社長は、自社の事務所前に貼り出した求人の手書きポスターを見つめながらこうつぶやきます。

[SBT]いい人材を待ち続けるまえに、身近な社員に向けて欠かしてはいけない行動とは。

「実際に応募はあるんですか?」

「うちみたいなところは、大きい会社とは違って求人にお金ってかけられないじゃないか。だから、縁故や知り合いの紹介というのを待つことが多いよね」

「それはそれで狭き門ですね」

「ああ、悩ましいね」

 

工場の稼働は止まることなく続いているものの、現場にはそれなりに負担を強いていることを社長は気にします。

 

「昔からやっていることをていねいに続けているものの、業務改善なんていうのにもきちんと対応しなきゃいけないしなあ」

「今いるスタッフの皆さんは、どんなモチベーションですか?」

「ああ、持ち場の仕事はていねいにしてくれるけど、そこまでだよね。もちろん感謝はしているよ」

「社外の研修や自己投資しての勉強ってどうなんでしょう」

「うーん、若い子らにはそれを望むんだけどね、なかなか動かないよ」

 

社長が危惧するのは、成長がのぞめない中でこのまま誰もが少しずつ歳を重ねていくという現実です。売上や事業規模を大きくし続けることを考えるよりも、今のお客様との関係をたいせつにし、スタッフの力量が大きくなってきたら次のステップへと行きたいという願いは、随分と前から聞かされていました。

 

「社長からみなさんに方針や考え方をお話する機会はあるんですか?」

「うん、みんなで昼ごはんを食べるときくらいかね」

「勉強会というのは?」

「ああ、そこまで協力してもらっていないなあ」

「なるほど」

 

社長が言うには、仕事の進め方はスタッフの自主性を重んじて、先輩から後輩へと引き継いでいく形でやってきたといいます。社長そのものが大きく発言をする機会は、特に最近はないといいます。

 

「みなさんは、やりがいがおありなんでしょうか?」

「やりがいというと?」

「社長がこれまで続けてこられた事業を粛々と続けることは、たしかにみなさんにとって大切な仕事ですし、これからもしていただけるのは間違いなさそうですよね。そこに、社長がどういう気持ちで今の事業を継続しているのか、将来はどうしたいのかというのをみなさんにもっとお伝えしたほうがいいですよ」

「それとやりがいとの関係は?」

「そこから社長の右腕になってくださる方を見つけて差し上げれば、その方も会社への想いが強くなりますよね。いい人材って外からじゃなくて自分の近くにいると思ってあげてください」

「なるほど、そこで勉強会か」

「はい。きちんとした時間を設けて、定期的に勉強会を開催して社長の想いを伝え続けた会社が、業績を上げただけではなくて会社の風通しがよくなったというのをいくつも見てきましたよ」

「もう少し詳しく聞かせてもらえるかな」

 

いい人材が来ないと嘆く経営者は、総じて今の社員に対する評価が低いことがあります。もっといえば、適正に評価をしていると思っていても、それがうまく伝わっていなければ機能していないし、そもそも評価の適正化というのは永遠の課題です。

今、働いてくれている社員に対して、事業の方針や計画を社長自らがていねいに伝えることが、いい人材がやってくる最短の道です。







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