人間分析 働き方

[SBT]経営に必要な最大のスキルは「健康」であるという話。

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これまで多くの経営者や管理職と話をし、働きかたとライフワークについて感じたことをつづる「スギ式ビジネス理論(SBT)」

今回は、こんなお話です。

「この年になって気づくのは、仕事ができるだけがいい社長じゃないってことだな」

御年70を越えるその社長は、狭い事務所の椅子に深く腰を掛け、コーヒーを飲みながらそう話し始めました。

[SBT]経営に必要な最大のスキルは「健康」であるという話。

「若い頃から家業を引き継いで、泥臭いことも平気でやってきた」

「はい、よく存じています」

「家族で営んでいるとはいえ、従業員もいる。その全員がちゃんと飯を食えるようにすることが社長の務めだと考えていた」

「みなさん、社長の働きには感謝されていますものね」

「経営判断は最終的には私がするものだが、大局観を見据えてもみんなが言うことは概ね正しいことが多かった。そういう意味では、誰もが経営者の素質はあるんだよ」

 

創業60年を越える、地元でも有名な製造メーカーの2代目社長として長くに渡って勤め上げてこられた社長の口からは、息子に世襲する心づもりとして、私にこんな風に話してくれるのです。

 

「なるほど。しかし社長だからみなさんが信頼されたということもありますよね」

「まあ、銀行の保証なんていうのは私についているものだけれどもね」

「しかし、社長が息子さんに世襲されることは皆さん承知の話ですよね」

「もちろん」

「これまで、息子さんとは経営のことでぶつかったのをあまりお見受けしていないですね」

「ああ、さっきの話のとおりだ。だいたい私が意思決定することは、みんなも考えていることなんだよ。結果論で評価しているかもしれないが、それでもその選択肢を持っているなら、それはそれで経営の能力があるとみなしてもいいだろう?」

「そうかもしれませんね」

「ただ、経営の能力というのは最終的には社内の人間だけではなく、カネと人脈があればある程度の難局は乗り切ることができるんだよ」

「そこにも社長の、いや会長の人柄もあってのこそですよね」

「そうだね。でも、息子には引き継げないものがあるし、息子自身で整えなきゃいけないものがある」

「といいますと?」

「健康だよ。社長が健康であることは、会社の安定につながるんだよ」

「なるほど」

「私は若いときに事故をした。その事故の影響で現場の仕事には迷惑をかけることもあったが、経営を維持するためには健康に気をつけてきたんだ」

「だから今でもジョギングを日課にされているんですね」

「そうだね。これはアピールでもなんでもなくて、会社経営を維持するための行動規範みたいなものだよ」

「世の中の経営者がフルマラソンをイメージしてトレーニングを重ねていらっしゃるのは、そういうのもあるんですかね」

「きっとそうだと思うよ。だから、健康に気を遣っている社長のもとで働く社員は幸せだよ。うちがそうだったかどうかはわからないけど、これからもそうあってほしいよね」

 

たしかに面識のある社長が、Facebookにフルマラソンに挑む投稿はよく見かけます。

経営のことを意識しない社員層は、社長のこういう活動を揶揄する向きも少なからずあるものです。

ふだんから経営のことを社員とどの程度まで話ができているかで、社員が経営に、なにより社長に興味を持ってくれるかというのが決まります。

 

実はこの話は数年前に聞いたもの。

経営を後継して社長に就任した息子さんは、先代から聞いたか聞かずかはともかく、体力づくりに走っているのは先代の奥様、つまり社長のお母様から後に伺いました。

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スギ

【名前】スギ(すぎたに ひでのり) 【エリア】広島県広島市 【どんな人?】 読書家、リーディングファシリテーター、ブロガー、コーチ、心理カウンセラー、経営アドバイザリーを軸にした、セルフブランディング・ナビゲーター。 あなたの「好き」を広める情報発信のお手伝いをしています。

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